- キャンプに慣れてきたからHILLEBERGの製品にアップグレードしたいんだよね…
- HILLEBERGのテントやタープの種類が多すぎてよくわからない
- HILLEBERGの製品について色々教えて!
一般的にHILLEBERGの製品の購入を検討される方が「テントやタープなど色々あってよくわからない」と悩むケースは非常に多いです。
私は2015年から、6年で300泊のキャンプを行ってきました。しかしそれらを通して、数々のキャンプギアの購入を繰り返し、たくさんお金を使い、たくさんの遠回りをしてきました。
そこでこの記事では、HILLEBERG製品の購入を検討されている方にご案内する【HILLEBERG TENTMAKER】の『7つのギアを用いた紹介』と『具体的な使用例』を解説します。
この記事を読めば、数あるHILLEBERGの製品の「違い」や「特徴」分かります。
すでに「HILLEBERG製品」をお持ちの方は以下の記事もお勧めです。
【HILLEBERG】のギアを7つ所有する私がヒルバーグを解説
私が辿り着いたテントメーカー【HILLEBERG】
私が初めて購入したヒルバーグの製品はトンネルテントの「nallo4gt」でした。
それから6年間でHILLEBERGのギアを7つ使い、300泊のキャンプを行ってきた私は【HILLEBERG】というメーカーが大好きになってしまいました。
今回は私が愛用しているテントメーカー【HILLEBERG】を実際に私が愛用しているギアを用いてご紹介していきたいと思います。
【HILLEBERG】ギアの購入を検討されてる方の参考になりましたら幸いです。
HILLEBERG(ヒルバーグ)とは
HILLEBERG(ヒルバーグ)はスウェーデンのアウトドアメーカーです。
1971年、森林管理官をしていたBo Hillebergは、ヒルバーグ社を設立しました。その同じ年、オーストリアのチロルでスキー休暇を取っていたBo Hillebergは、Renate Neunerに出会いました。2年後に、ふたりは恋に落ちて結婚し、彼女は彼とともにスウェーデンのストックホルムに移住しました。彼らの結婚は、「Hilleberg the Tentmaker」を生み出す為の最後の必要な要素でした。
Renate Neunerと出会う前、Bo Hillebergの設立間もない会社の主要事業は林業機器関連であり、テント製造は期待の副業でした。熱心なアウトドア愛好家であったBo Hillebergは、従来のテントに強い不満を感じていました。その不満とは、最初にインナーテントを張ったのち、ゆったりとしたレイン・フライシート(通常、凧と同じ特性を示します。つまり、風に煽られます)でそれを覆わなければならなかったことでした。
彼は、アウターとインナーを同時に張ることができるテントを思い描きましたが、必要な裁縫技術がありませんでした。Bo HillebergとRenateの結婚で、夫婦関係とビジネスが1つになりました:Renateが裁縫を担当し、Bo Hillebergがデザインと販売を担当しました。2人の努力の結果、ヒルバーグ社の事業は繁栄しました。
今日でも、この家族とビジネスはしっかりと結ばれています。社長のBo Hillebergはいまも設計・開発を担当していて、娘のPetraはヨーロッパ以外のすべてのビジネスを取り扱っています。そして、Bo、Renate、Petraと彼女の弟のRolfは、取締役会の支配権を構成しています – 明らかに、家族による相乗効果が成功を生み出し続けています。
出典:HILLEBERG公式サイト
とても高品質なテントを製造販売していて、「テント界のロールスロイス」とも呼ばれるほどです。
2020年にはTV番組の「イッテQ」でイモトさんが南極で使用していたテントも「HILLEBERG」でした。
ロケ中にテントポールが折れる内容がありましたが、ソレに対しては使い方を含めた色々な説がありましたね。
5つのレーベル
HILLEBERGの製品は5つのレーベルに分かれています
- ブラックレーベル(13アイテム)
- レッドレーベル(17アイテム)
- イエローレーベル(10アイテム)
- ブルーレーベル(4アイテム)
- シェルターレ-ベル(13アイテム)
なんとHILLEBERG製品は全部で57アイテムもあり、最近ではほぼ毎年新製品が発表されています。
(ここでのアイテム数はインナーテントを除く2023年2月時点の数字になります。)
「Kerlon(ケルロン)」というシルナイロン素材を使用
リップストップナイロンにシリコンを含有させた生地がシルナイロンとなっていますが、HILLEBERGでは独自で創ったシルナイロン「Kerlon(ケルロン)」という素材を使っています。
ケルロンは引裂き強度が他のシルナイロンと比べて非常に強く、HILLEBERG製品全ての「テントのフライシート」、「シェルター(タープ)」に使われています。
「Kerlon(ケルロン)」の特徴
- 経年劣化がほとんどなく基本的に加水分解しない。
- 撤収が楽→濡れていてもバサっと生地を振るうと水分が飛んでいく。
- 軽くて強い。
引裂き強度の比較
生地の破れにくさを示す「引裂き強度」をレーベル別に下記にまとめました。
ブルーレーベル:kerlon2000 20kg/44lb
ブラックレーベル:kerlon1800 18kg/40lb
レッドレーベル:kerlon1200 12kg/26.5lb
イエローレーベル:kerlon1000 8 kg/22 lbs
一般的なテント:2~3kg(4.4~6.6lb)
一般的なテントと比較すると「ケルロン」がいかに丈夫な生地かが解ると思います
HILLEBERGの製品を5つのレーベルごとに紹介
ヒルバーグの商品は季節や環境、用途などに合わせて5つのレーベルに分かれています
【1】ブラックレーベル
快適性と使い易さを最重視するなら、そしてどの季節にも完全に対応する耐久性を求めるならブラックレーベルが一番の選択肢です。
ヒルバーグで最も多様性に富むテント、ブラックレーベルモデルは穏やかな環境から極めて過酷な環境まで、またどんな地形や天候にも対応します。このモデルのシンプルさ、設営の容易さ、そして快適さは四季を通してあらゆる遠征に耐えるだけではなく、より普段使いのテントとして、また経験が少ない方にも快適にお使いいただけます。耐久力、安定性、居住空間の広さは最も厳しい環境での長期に渡る活動に力を発揮します。このモデルは季節を選ばず使用でき、また吹きさらし、森林限界を超える標高、激しい雪が降り続く環境、砂漠、砂浜、プラヤなどのような粗い砂に覆われた地形などにも対応します。強化された耐久性は長期の酷使にも耐え、特に修理が困難な遠隔地での冒険活動において問題が発生する可能性を軽減します。
出典:HILLEBERG公式サイト
私の見解
一晩で1mの降雪があるような環境での使用でも積雪に負けないフレーム剛性があり、ベンチレーションが高い位置にある為に雪によって通気が塞がれないような設計がされています。
剛性がある代わりに総重量は重くなります。
また、フライシートが地面に着地しているので風通しは悪くなるために夏場の快適性は劣ります
使用例
「STAIKA」厳冬期の豪雪キャンプ
営地:秋田県 とことん山キャンプ場
テント:STAIKA タープ:tarp10UL
一晩で70cmの降雪の中でのキャンピング。
まさしくエクスペディションな環境でした。
この時はバックパック装備でのキャンピングでした。
コンパクトな仕舞性もHILLEBERGの特徴になります。
「STAIKA」バイクキャンプ
営地:日本のどこか
テント:STAIKA
営地のコンディション予想が難しいバイクキャンプではSTAIKAは最高の相棒でいてくれます。
【2】レッドレーベル
レッドレーベルテントはあらゆる季節に対応する耐久性と安定性を備えつつ、軽量であることを重視する人に最適です。
レッドレーベルテントはそれほど過酷ではない環境での長期及び短期の使用に適したモデルです。雨風にさらされることが少ない場所や、冬季及び夏季の森林地帯など、時に過酷な状況に直面する可能性がある場所に適しています。軽量化に重点が置かれているため、過酷な環境や厳しい状況下での長期に渡る活動には向いていません。しかし、激しい嵐に耐える能力には秀でています。経験を積んだ人は、強さと引き換えに軽さを取り、過酷な状況下での使用にこのレッドレーベルテントを選ぶ場合もあります。
出典:HILLEBERG公式サイト
私の見解
基本4シーズンテントですが、ブラックレーベルに比べて強度を落として軽量化に重きをおいたモデルです。
ただ、ベンチレーションが高い位置に着いていない為、一晩に降雪が1m程あるような環境だとベンチレーションが塞がってしまい換気ができなくなってしまう為危険です。
ブラックレーベル同様、フライシートが地面に着地しているので夏場の快適性は劣ります。
強さと重量のバランスの良さがレッドレーベルシリーズの特徴です。
使用例
「nallo4gt」湖畔の空きスペースで
営地:宮城県 牛野ダム
テント:Nallo4GT
ナロはナロー(狭い)な所でも設営できます。
強風のコンディション以外ではペグはいつも6本です。
冬は前室にストーブを入れてシェルターにしても使用しています。
「nallo4gt」オートキャンプで
営地:宮城県 吹上高原キャンプ場
テント:Nallo4GT
【3】イエローレーベル
イエローレーベルテントは軽量性を最優先し、雪のない期間、比較的安全な地形、温暖な環境での活動に使用する場合に最適な選択肢です。
イエローレーベルテントは軽量化を最重視して設計されました。より温暖な環境や雪が降らない時期を想定し、このテントのインナーには覆うことができない大型のメッシュパネルが採用されています。また暑い環境で優れた換気性能を発揮するようにアウターテントが短めに設計されていますが、このため寒い環境においてはテント内が寒く感じる可能性もあります。イエローレーベルモデルは比較的安全な地形での長期または短期の活動に最適です。しかしながら、優れた強度があるとはいえ、軽量化素材と設計のため、完全な吹きさらしや高地、辺境での使用には適していません。
出典:HILLEBERG公式サイト
私の見解
ハイカーなど軽さを優先するユーザー向けのラインナップです
基本3シーズンテントですが、イエローレーベルの中で唯一「Enan(エナン)」だけがフライが地面に着地しています。
ちなみにエナンはダブルウォールテントですが、フットプリントを除く総重量が1kgない軽量モデルです。
使用例
「Enan」テント泊登山
営地:秋田県(栗駒山)須川野営場
テント:Enan
バックパックに14kgの装備を担いで20kmの行程をテント泊登山で楽しんできた時の写真です。
私にとってこの山行はとてもいい経験になりました。
「Enan」厳冬期の豪雪キャンプ
営地:秋田県 とことん山キャンプ場
テント:Enan
厳冬期のキャンプでもテストしてみましたが、使い方次第では「Enan」はオールシーズンテントなのだと思い知らされました
【4】ブルーレーベル
ブルーレーベルテントはヒルバーグ社の性能を場面に応じて組み合わせ、それぞれの用途に適するように設計、製造されています。
ヒルバーグのブルーレーベルテントのモデルはそれぞれ個別の用途に適したように設計され、素材もそれぞれの目的に合致するものが使用されています。ブルーレーベルモデルは当社のブラック、レッド、イエローレーベルモデルと同様、信頼性、適応性、使用の容易性、耐久性、快適性、軽量性といった指標性能から、用途に合うものを組み合わせて設計されています。ブルーレーベルモデルはそれぞれの性能を達成するのみならず、個別の用途に最適であるよう設計されています。
出典:HILLEBERG公式サイト
私の見解
ブルーレーベルは「エクスペディションなグループテント」です。
ラインナップの中でも「アトラス」と「スタロンXL」はいずれも連結できる特徴があり、拡張性が高いテントになっています。
アトラスは¥537900(税込)※2020年の価格は¥405000(税込)
スタロンXLは¥1078000(税込)※2020年の価格は¥896400(税込)
お値段もエクスペディションなテントになっております。
使用例
「ATLAS」ファミリー雪中キャンプ
営地:秋田県 とことん山キャンプ場
テント:ATLAS
年末に家族で3泊した時の写真です。
3日間で100cm以上の降雪量でしたがアルパカストーブのみで快適に過ごせました。
「ATLAS」薪ストーブキャンプ
営地:秋田県 とことん山キャンプ場
テント:ATLAS
薪ストーブをインストールして「ぬくぬくキャンプ」もたまにします
【5】シェルターレーベル
ヒルバーグ社のシェルターは意図的にミニマリズムを基盤として設計されています。シェルターにおけるミニマリズムは面白い可能性に満ちています。故意にテントの安全性を捨て、シェルターを使うという挑戦を楽しむ人もいます。
出典:HILLEBERG公式サイト
私の見解
簡単にいうと【シェルターレーベル】は「タープ」と「メッシュシェルター」のシリーズです。
タープに関しては大きく「UL」と「XP」のモデルがあります。
- ULモデル:薄い生地を使用していて軽いが遮光性は劣る。
- XPモデル:ULに比べて生地が厚く遮光性がULに比べ高い。
「MIL」という遮光性能が高い軍用モデルもありますが現在は一般販売していないようです。
私はMILの20を所有していますが、ファミリーキャンプには欠かせない存在になっています。
ヒルバーグのテントとヒルバーグのタープは最高の組み合わせです。
その他、「ビバノラック」、「ウインドサック」というミニマリズム色が強いアイテムもあります。
使用例
「Tarp5」ハンモックとシェルターで雪中キャンプ
営地:秋田県 とことん山キャンプ場
タープ:Tarp5
ハンモック:hennessy hammock ウルトラライトバックパッカー
この日のテーマは「UL装備での雪中キャンプ」。
「Tarp5」は独特な形状の為、このような張り方もできます。
「Tarp10」林間でハンモックと合わせて
営地:宮城県 牛野ダム
タープ:Tarp10ul
ハンモック:hennessy hammock ウルトラライトバックパッカー
「Tarp10」はハンモックとの相性も抜群です。
「Tarp20mil」大型シェルターと
営地:宮城県 吹上高原キャンプ場
タープ:tarp20mil
テント:ATLAS
ファミリーキャンプの時は「Tarp20MIL」が活躍します。
スクエアな形状でこれほどの大きさになると、とても風に弱くなりますが、ヒルバーグの「Tarp20」はガイロープが16本もあり風にも強い特性があります。
まとめ
今回は私が愛用しているアウトドアメーカー【HILLEBERG】の紹介記事でした。
私のキャンプ人生はスノーピークから始まり、
MSRで失敗をし、
HILLEBERGに行きつきました、、
HILLEBERGはレーベル別に多様な用途に細分化されていますが、他メーカーでここまで細分化されたラインナップを揃えているメーカーを私は知りません、、
私がSTAIKAを注文したのは2018年の8月でしたが、実際手元にきたのは同年の11月でした、、
上記の点から、無理な大量生産をしていないメーカーという事も感じました。
HILLEBERGの製品は海外製品特有の「品質の荒さ」が少なく、製品の細かな部分を見ても非常に丁寧で良い仕上がりになっています。
そして、決定的なのは「ケルロン」の素材です。
他メーカーのソレとは異なるシルナイロンの質感。
加水分解せずに長く使えるマテリアル。
私がHILLEBERGを使いはじめてからもう少しで6年が経とうとしています。
「Nallo4gt」の初張りから本日まで300泊キャンプをしてきました。(2023年1月1日時点)
そんな私の結論は
「HILLEBERGは私にとって最高のテントメーカーだ」
という事です。
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